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2017.10.28
おやつの与え方
幼い子どもは、食のレパートリーを広げたい本能が備わっているそうです。いろいろな味に出会う機会を作ることは、保護者の役目なのです。バランスのいい食事を摂ることで、健康を維持できると考えられます。
子どもの胃袋は小さいので、たくさん食べることができません。食事と食事の間の間食も、栄養補給として大切なことです。果物、いも類、あるいはよく噛むことを意識した食べ物がおすすめです。
何より意識してほしいことは、だらだら食べをしないことです。しょちゅう食べ物、特に砂糖が口の中にある環境は、当然のことながらむし歯が増え、肥満の原因になります。
食べたいという気持ちは、空腹感があってこそ強くなり、さらにいろんな味を美味しいと感じることができるのです。
空腹感を持つためには、食べたいときに少し我慢も大切です。逆に言えば、だらだら食べは、『むし歯』『肥満』『我慢できない心』を作り出してしまうのです。
甘いお菓子を幼い頃に教えないことは、決してかわいそうなことじゃありません。ただ味を教えてしまい、目の前で食べているのにあげないことはかわいそうだと思います。大人も自分たちと子どものことを考えて、甘いものの摂り方のルールを決めましょう。
むし歯危険度の高いお菓子を紹介すると、
あめ・ガム・キャラメル・チューイングキャンディー・グミ・チョコレート・カステラ・ビスケット・クッキーなど。
むし歯危険度の低めのものは、
せんべい・クラッカー・スナック菓子・ナッツ・するめなどです。 -
2017.10.14
口臭……
口臭には、『生理的な口臭』『一時的な口臭』の他に『においが強くて悩みになりやすい病的な口臭』があります。悪臭を放つものは、たんぱく質を分解し揮発性のガスを発生させる細菌です。
歯周病菌も、特徴的に臭う揮発性がガスを発生させます。においを表現することは難しいことですが、卵が腐ったようなにおい、魚や玉ねぎが腐ったようなにおい、生ごみのようなにおいがこのガスの臭いなのです。歯周病菌は、歯周ポケットやデコボコしている舌の上に住みつきます。そのために、歯周病の治療をして、的確なセルフケアを習得すること、継続的なプロのケアが大切なのです。
口臭というくらいですが、大半の原因は口の中にあるのです。歯周病菌以外のむし歯などの菌もその原因になります。むし歯を治療せずそのままにしていると、そこに定着しているむし歯菌は多くのガスを発生します。親しらずの周囲にたまり続け炎症を引き起こす菌や、歯の根の周囲にかくれて炎症を引き起こす菌も原因になります。
他に、鼻の具合が良くないことからおこる口臭もあります。口呼吸することで、口の中が乾燥し、だ液による浄化作用が低下して口臭がすることも多いと思います。口呼吸の原因が鼻疾患と疑われるときは、専門医の受診が必要です。
口と喉と鼻はつながっていますので、口臭の原因はこのどこかにあることが大半です。胃の調子が悪いから…というのは、ごくまれのようです。胃の入り口は、強い筋肉でギュッと閉じているからです。時々のゲップや口の中に逆流する場合は別ですが。
口臭は、人には言いづらく、人から指摘されることもほとんどないでしょう。だからこそ、エチケットのための口腔ケアを始めましょう。それが、ご自分の健康ケアになっていきます。
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2017.09.30
ドライマウス
水を飲んでも口の中が乾くということは、大変不快なことでしょう。口の中パサパサする、物が飲み込みにくい、話しにくい、口臭を感じる、歯と唇がくっついてしまう、歯と粘膜がくっついてしまう、あるいは口の中がねばねばする、ドライマウスの症状です。
ドライマウスは、いろいろな薬の副作用やストレス、加齢によってだ液の分泌が減ることにより起こることが多いようです。だ液が減ると、口の中を洗い流す働きが低下し、プラークが溜まりやすくなるためにむし歯や歯周病も悪化し、物を飲み込みづらくなります。消化器官の入り口での消化が十分に行われずに、栄養を摂るうえで問題が生じます。
また、免疫機能も低下します。ドライマウスによって、口腔カンジタ症を引き起こすこともあり、味がわかりにくくなってしまうこともあります。
最近何だか口の中が乾燥ぎみ…と思う方は、早めの対処を心がけましょう。普段から、『だ液をしっかり出すようにすること』『だ液を乾燥させないようにすること』が大切です。こまめな水分補給は健康を維持する点でも大切です。さらに、”保水力”を持つたんぱく質の摂取も重要です。
そして、食べ物をよく噛む習慣をつけ、ストレス解消に努めること、だ液の出る腺のマッサージや口の周りの筋肉や舌の運動も効果があります。口の中を乾燥させないことに関しては、口を開けたままでいないことです。口で息をすると、口の中は乾燥します。
だ液を増やして、だ液を減らさない。普段の習慣、心がけで健康生活の質をあげていきましょう。
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2017.09.16
鼻で呼吸しましょう!
この頃、口呼吸しているんじゃないかと思う人が増えてきました。口呼吸していると、口が病気の入り口になってしまうのです。普段、口が開いていると口の中が乾きます。口の中が乾くと、ばい菌が入りやすく、増えやすくなるのでさまざまな病気の原因になるのです。
起こりやすい病気のわかりやすい例として、
『かぜ』『むし歯』『歯肉炎 歯周病』『口内炎』などがあります。
口の中が乾くことは、大切な働きがあるだ液が減ってしまうことだからです。だ液の大切な働きとは、歯の汚れを洗い流す ばい菌をやっつける 消化を助ける むし歯のなりかけのところを修復したり、それ以上進まないようにすることなどです。
口呼吸しているかどうかは、実は気づきにくいことなのです。ご自分、周りの人が口呼吸していないかどうか、ちょっと気にかけてみてください。
・ぽかんと口を開けている
・口を閉じているとあごにしわができている
・朝起きた時、のどが痛い
・寝ている時にいびきや歯ぎしりをしている
・いつも唇が乾いている
・激しいスポーツをしている
・口臭を感じる
・食べるときにくちゃくちゃ音をたてる
・花粉症などのアレルギーがある
・(大人の場合)たばこを吸っている
ということでわかる場合があります。
休むことなく行われる呼吸によって、体を出入りする空気の量は一日に10000リットルほどです。鼻は、異物が入りにくい仕組みになっているのです。鼻で呼吸することで、冷たい空気は素早く温められ、湿った空気になって肺に送り込まれます。湿った空気でウィルスは生きづらいことを考えても、鼻呼吸は大切であることがわかってもらえるでしょう。
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2017.09.03
歯磨剤の選び方のヒント
日本で売られている歯磨剤の大半は、目的に応じた薬用成分が配合されています。
①むし歯予防
②歯周病予防
③歯肉炎予防
④歯石を防ぐ
⑤知覚過敏予防
⑥口臭予防
⑦タバコのやにの除去
⑧歯を白くする
⑨口の中を爽快にする
などなどです。それぞれの歯磨剤の特長は、ここにあります。
最近、歯磨剤の清掃剤は歯を削りませんか?と質問を受けました。歯磨剤に含まれるものは、エナメル質よりやわらかいので傷つけることがありません。エナメル質の下にある象牙質は、わずかに削れることがありますが、健康な歯を保つ上で問題になりません。歯のすり減りの原因は、歯磨剤じゃないのです。強すぎるブラッシングや、歯ブラシの硬さなどのせいなのです。
じゃあ、すでに歯ぐきが下がっている場合には歯磨剤を使わないほうがいいのでしょうか?
象牙質が歯ブラシの硬さや、ブラッシングの強さの影響を直接受けないようにするために、歯磨剤の使用は大切です。歯と歯ブラシの間に入り込み、摩擦を減らし良いみがき心地が得られるでしょう。歯の根っこのむし歯予防にジェルタイプを使うのもいいと思います。泡立ち成分や味、香りも大切だと考えます。毎日の習慣として続けるブラッシングの楽しみになるからです。
そして、歯磨剤の使用期限は開封前なら3年以上あります。安心して使えるものなのです。
さらに、ISO規格で定められたフッ化物を配合しているので、むし歯予防に大いに役立つのです。楽しく気持ちの良いブラッシングタイムを過ごすため、自分の好きな1本を見つけてもらいたいものです。
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
詳細はこちら
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